「どんこってなんだろう?」
「普通の干し椎茸とは違うのだろうか?」
このような疑問をお持ちの方は多くいらっしゃるでしょう。
今回は、贈答品として利用されることが多い「どんこ」について、詳しく解説していきます。
どんこの由来やおすすめの戻し方もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

どんことは
「どんこ」は椎茸の一種であり、品種の名前ではありません。
椎茸のカサが開き切らないうち(7分開き程度)に収穫したものをどんこと呼び、他の時期に取れたものと区別しているのです。
肉厚で綺麗な丸い形をしているため、贈答用に用いられることもよくあります。
どんこのなかでも、表面に亀裂の入った椎茸は「花どんこ」と呼ばれる高級品です。

どんこの由来
「どんこ」の名前の由来ははっきりしていないのですが、以下2つのいずれかが語源であるとされています。
- ・中国語で椎茸を意味する「冬菇」の読み方が「ドングゥ」である
- ・寒い時期にゆっくり成長することから「冬子」と名づけられ「どんこ」と呼ぶようになった
また、どんこと並んでよく紹介されるのが「香信(こうしん)」で、こちらは傘がしっかり開いた状態の椎茸です。
香信の由来は、中国語できのこを意味する「香蕈(こうじん)」だと言われています。

どんこと香信との違い
以下では、どんこと香信の違いについて解説します。
→味、食感の違い
生の椎茸に比べると、どんこは非常に肉厚で、旨味成分がしっかりと感じられるのが特長です。
また普通の干し椎茸よりも弾力があり、噛み応えのある触感です。
→栄養の違い
生の椎茸とどんこ(干し椎茸)を比べると、乾燥させたもののほうが栄養素が増えます。
具体的にはビタミンDや葉酸が増加し、旨味成分であるグアニル酸も生成されます。
こちらの別記事では生シイタケと干しシイタケの栄養素の違いについて詳しく解説しております。
生シイタケを干しシイタケにすることによって、得られる栄養素を最大限に生かすことができます。
合わせて参考にしてみてください。
→値段の違い
どんこは肉厚で上質な椎茸なので、香信系の椎茸に比べて値段が高いです。
品質によっても差がありますが、2割ほどどんこが香信より高い、という感じでしょうか。
→用途の違い
どんこと香信の用途に違いはありません。
肉厚のどんこは、中華料理の具材としてよく利用されます。
戻し汁までしっかり使って調理するとうま味が増すでしょう。


どんこと香信との違い
【どんこ】
- カサの開きが7割程度
- 肉厚
- 丸みのあるフォルム
- 中華料理や煮物に最適
- 価格は高め
【香信】
- カサの開きが10割
- 肉薄
- 平らなフォルム
- ちらし寿司や五目ごはんに最適
- どんこに比べると安い

どんこの戻し方
どんこを含むすべての干し椎茸をおいしく水戻しするには、「24時間冷蔵庫で戻すこと」がもっともおすすめです。
また、水戻しの前に水戻し前に15分太陽の光に当てるだけで、ビタミンDの量が数倍に増えることが確認されています。
市販の干し椎茸の袋に「干し椎茸を戻すときにはレンジでチンする」と記載されていることがありますが、この方法は避けておいたほうが無難です。
なぜなら、干し椎茸に含まれるグアニル酸に別の酵素が作用し、旨味をなくしてしまうからです。
時間はかかってしまいますが、ゆっくり戻すことで旨味を最大限に感じられるので、ぜひお試しください。

どんこは贈答品におすすめ!
どんこは肉厚でジューシーさを感じられる贅沢な一品です。
贈答品として選べば、きっと相手先に喜ばれることでしょう。
フルタヤ椎茸では多数のギフトを扱っており、どんこの詰め合わせも人気です。
創業明治30年の老舗企業であり、扱っている椎茸は国産の原木で栽培された高品質な商品ばかりです。
手塩に掛けた天然の椎茸を味わいたい方は、ぜひフルタヤ椎茸をご堪能ください。