「干し椎茸を水につけておいたら、水が茶色くなった…」
「この水は捨てていいのだろうか?」

干し椎茸の下準備をした際に「戻し汁」の存在をはじめて知った方も多いのではないでしょうか。

干し椎茸の戻し汁は「ダシ」として料理に使用することが一般的です。

本記事では、戻し汁の栄養や取り方を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

干し椎茸の戻し汁について

干し椎茸を戻す際、水に浸けてやわらかくするのですが、このときに使用した水のことを「戻し汁」と呼びます。

この戻し汁には椎茸の成分が出ているので、捨てずにかならず取っておきましょう。

戻し汁は強い香りがするので、なかには苦手な方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、旨味と栄養が含まれているのでぜひ活用してみてください。

 

干し椎茸の戻し汁の栄養について

干し椎茸には、「ビタミンD」の栄養素が多く含まれています。

戻す際にこれらの栄養素が水に溶けだすため、戻し汁を捨ててしまうと、とてももったいないです。

【ビタミンDの効能】
干し椎茸には乾燥前の生椎茸と比べて約11倍ものビタミンDが含まれています。筋肉を動かす働きや骨粗鬆症から身体を守る効果が期待できます。

 

→干し椎茸の戻し汁には旨味がふくまれる

干し椎茸には「グアニル酸」と呼ばれる旨味成分が含まれています。

グアニル酸は干し椎茸にのみ含まれている成分のことで、他の食材からは感じることができません。

旨味は5つの「基本味」のひとつとされており、料理において非常に重要な役割を果たします。

※5つの基本味とは「甘味・酸味・塩味・苦味・旨味」のことです。

 

こちらの別記事では旨味成分についてくわしく解説をしております。

旨味成分は料理をさらにおいしくする秘訣となっておりますので

是非とも合わせて参考にしてみてください。

うま味成分とは?種類の違いや含有量の多い食品も紹介

なぜ、干し椎茸はうまみがでるのか

干し椎茸の特長である「グアニル酸」は、乾燥させることでその成分を増やします。

生(乾燥前)の椎茸にはほとんど含まれておらず、干し椎茸だけが持つ独特の旨味成分なのです。

干し椎茸の旨味をより感じるために、水で戻す前に15分ほど太陽光に当てるとさらに旨味成分がアップします。

 

干し椎茸の戻し汁を取るために必要なもの

干し椎茸を戻す際には、以下の3つを用意しましょう。

干し椎茸
・水
・ジッパー付き袋

 

ジッパー付きの袋(保存袋)の代わりに、フタ付きの保存容器でも構いません。

 

上手な戻し汁の取り方

椎茸の戻し方を解説します。

  1.  椎茸を袋または保存容器に入れる
  2.  水を注ぐ ※水は椎茸がすべて浸るくらい
  3.  冷蔵庫に入れて24時間放置する

水量の目安としては干し椎茸5個に対して400ml程度です(※椎茸の大きさによっても異なる)。

ジッパー付きの袋で戻すほうが椎茸が浮かずに水をひたひたにできるので、しっかりと全体が水に浸かります。

ただし袋が破損して水漏れしないように注意しておきましょう。

まれに「レンジでチンする」といった戻し方のレシピがありますが、電子レンジの使用はおすすめしません。

時間をかけて、ゆっくりと冷水で戻してから使ってください。

干し椎茸の戻し汁は旨味の宝庫!

干し椎茸の戻し汁は、旨味成分が多く含まれているので、ダシとして味噌汁や煮物などに使うことができます。

はじめて椎茸を戻す際は知らずに捨ててしまう方もいるのですが、栄養素も多く含んでいるので捨てずに活用しましょう。

フルタヤ椎茸の干し椎茸は国産の原木で栽培された、天然の素材です。

太陽の光をたっぷり浴びた椎茸からは、深い旨味成分を感じられます。

高品質な干し椎茸を多数取り揃えているので、ぜひ一度原木で栽培の干し椎茸をお試しください。